2024-12-05
キョンサンブク道アンドン市トサン面トサンソウォンギル154
陶山書院(トサンソウォン)の建物群は、建築的観点から見ると、陶山書堂(トサンソダン)と陶山書院の建物に分けることができます。陶山書堂は、朝鮮時代中期の著名な儒学者・退渓(テゲ)李滉(イ・ファン)先生自らこの場所に住み、弟子らに教えを施したところです。一方、陶山書院の方は李滉先生が亡くなった後建てられ、追加で建てられた祠堂や書院の建物群を指します。
陶山書堂は1561年、李滉先生がこの地に戻った後、学問の研究と後進養成のため建てられた建物です。この建物は陶山書院の中でもっとも古い建物で、李滉先生自ら設計したものといわれています。当時、儒生らの寄宿舎の役割を果たした隴雲精舍(ノンウンジョンサ)や陶山書堂を管理する人が暮らす下庫直舎(ハゴジクサ)も同時に建てられました。
これに対して陶山書院は李滉先生が亡くなった6年後の1576年に完工しました。1570年に李滉先生がこの世を去ると、1572年、李滉先生の位牌を尚徳祠(サンドクサ・宝物)に祀ることにしました。その2年後、地元の儒林(儒学者)の公議により祠堂を建て位牌を奉安、典教堂(チョンギョダン・宝物)や東斎(トンジェ)・西斎(ソジェ)の建物を造り、書院としての形ができました。
1575年には朝鮮時代の書家・韓石峰(ハン・ソッポン)が書した「陶山書院」の扁額を王より賜り、賜額書院として現在の慶尚道・嶺南(ヨンナム)地域の儒学の総本山となりました。1615年、士林(儒学者)らが朝鮮時代中期の文臣・趙穆(チョ・モク)を新たに祀りました。1792年、朝鮮王朝第22代の王・正祖(チョンジョ)が致祭(チジェ=王が祭物や祭文を贈り祭祀を行うこと)を行うこととし、陶山別科を新設しました。続いて1796年には試士壇(シサダン)を、1819年には蔵書庫・東光明室(トングァンミョンシル)を建立しました。
1870年に行われた興宣大院君(フンソンデウォングン)による書院撤廃令では、陶山書院は撤廃令の対象外となり廃止を免れました。1930年には西光明室(ソグァンミョンシル)を増築し、1932年には下庫直舎を移築しました。1969年には陶山書院を中心に林野及び田畑19筆324,945平方メートルを含む地域が史跡に指定されました。1970年からは大統領令により補修・増築事業を進め、韓国の儒学思想の精神的な故郷として聖域化されるに至りました。1977年には陶山書院管理事務所が設置され、管理運営条例を制定・公布、今日に至っています。
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16期の出演者たちが韓服を着てパートナーのランダムマッチングを行った場所です。自分の意思とは関係なく、衣装の色でパートナーが決まるたびに、視聴者がハラハラドキドキを感じた場所でもあります。近くに整備された散策路を歩くと、書院の内部だけでなく、マルバヤナギや試士壇(シサダン)など、書院の多様な名物を目にすることができます。
2024-12-12
キョンサンナム道コチャン郡プクサン面ソジョン里
1975年に国立公園に指定された「徳裕山(トギュサン)国立公園/1,614メートル)」は全羅北道、慶尚南道の2道4郡に渡る広大な公園です。1,614メートルの北徳裕山のヒャンジョク峰から1,507メートルの南徳裕山に至る稜線はその長さが17.5キロメートルに達し、高度もまた1,200メートル以上ある他、標高1,330メートル以上の峰が5つ、大きな渓谷も8つあり、巨大な規模となっています。
徳裕山のすばらしい自然景観や寺院や文化遺産、スキー場などに加え、韓国の10大観光エリアの一つとされる茂朱九千洞(ムジュクチョンドン)は羅済通門から白蓮寺に至る25キロメートルの渓谷一帯を指し、特に九天洞33景が有名です。また、標高900メートルの高地に位置する白蓮寺は九天洞渓谷のただ一つの寺刹で、高麗時代に製作されたという三尊石仏が有名な他、壬辰倭乱(文禄の役)を前後して歴代の高僧を数多く輩出した寺としても知られています。
四季折々の美しさを誇る徳裕山には約600種の動物と約250種の植物群が分布しており、珍しい朱木(アララギ)の木が群れをなす独特の景色を楽しむこともできます。
2023-06-01
キョンサンナム道チャンニョン郡ユオ面ウポヌプギル220
昌寧郡梨房面、遊漁面、大合面、大池面一帯に大小4つの沼があり、これらを合わせて「牛浦湿地(ウポヌプ)」といいます。沼全体の広さが92万5千坪もある韓国最大の自然沼で、1メートルにもならない深さの底には長い歳月の堆積作用で1千種を超える生命体が住み、水生植物28種、湿生植物72種など、全部で100種余りの植物が生息しているといわれています。
この沼は人類が地球上に住むようになるずっと以前の1億4千万年前から徐々に形成されたもので、軟弱な地盤が崩れ落ちて低い盆地に水が溜まり始め、1億年前には恐竜が住んでいた湖だった所です。これが山地から流れ込む川水の長年の堆積物運搬によって埋まり沼が形成されました。
ここでは蛍、ヤナギ樹林などの美しい景色が見られますが、なかでも濃い霧は昼夜の気温差が10度以上になり風がなく、晴れた時に現れる自然現象で、幻想的な様子は訪れる人を魅了してやみません。他にも8~9月はゲンジボタル、渡り鳥がやってくる秋には天然記念物の白鳥や大白鳥はもちろん、大雁、鴨、真鴨など33種余りの鳥を見ることができます。
2025-03-22
慶尚南道 統営市 南望公園キル29
南望山(ナムマンサン)は統営市内が一目で見渡せる市民公園。頂上には1953年、市民たちの寄付金により建てられた忠武公・李舜臣将軍の銅像があり、美しい閑麗水道が眺望できる水鄕亭もあります。水鄕亭の下には文化芸術の殿堂である市民文化会館、その下に「南望山野外彫刻公園(ナンマンサンジョガクコンウォン)」があります。
この彫刻公園は1997年、統営国際野外彫刻シンポジウムに参加した日本、中国、フランス、イスラエル、ベネズエラ等、世界10ヶ国の有名彫刻家15人の作品を永久展示するために設けられました。5,000坪余りの広い敷地に、美しい自然の景観とともに個性あふれる彫刻品を鑑賞することができ、デートコースとしても人気があります。
2024-09-23
慶尚南道 巨済市 長承浦洞一帯
+82-55-860-5800
閑麗海上国立公園は、全羅南道麗水市から慶尚南道統営市閑山島までの閑麗水道と南海島、巨済島など南部海湾の一部を合わせ、1968年に韓国で初めて海上国立公園に指定されたところです。
巨済には10の有人島と50の無人島があり、その約3分の2が閑麗海上国立公園に属しています。名勝に指定された海金剛はじめとし、大小竝坮島は閑麗水道の絶景のなかでも白眉といえます。汝次~ホンポ間の海岸道路に沿ってドライブしながら見渡す多島海の全景は一見の価値があります。また、天長山、老子山頂上からも目の前に広がる閑麗海上の多島海の絶景を楽しめます。
2023-05-10
キョンサンナム道ハプチョン郡カヤ面ヘインサギル122
海印寺(へインサ)は韓国三大寺院の一つで、新羅時代の802年に順應(スヌン)、理貞(イジョン)両僧侶によって創建されました。「海印」とは華厳経の「海印三昧」に由来するもので、海印寺は華厳思想を闡明すべく建立されました。
海印寺には、大蔵経板殿、大寂光殿(テジョックァンジョン)、 冥府殿(ミョンブジョン)、独聖閣(トクソンガク)、応真殿(ウンジンジョン)、凝香閣(ウンヒャンガク)、 堆雪堂(テソルダン)、解行堂(ヘヘンダン)、 尋剣堂(シムゴムダン)、窮玄堂(クンヒョンダン)、 経学院(キョンハグォン)、寂黙堂(チョクムクタン)、観音殿(クァヌムジョン)、 九光楼(クグァンヌ)、 普敬堂(ポギョンダン)、大蔵経保全研究所、 名月堂(ミョンウォルダン)、四雲堂(サウンダン)、清和堂(チョンファダン)、 梵鐘閣、雨花堂(ウファダン)、解脱門(ヘタルムン)、天王門(チョヌァンムン)、一柱門(イルチュムン)など、数多くの建物があります。
また、 付属の庵として、 願堂庵(ウォンダンアム)をはじめ、弘済庵(ホンジェアム)、 龍塔禅院(ヨンタプソヌォン)、 白蓮庵(ペンニョナム)、知足庵(チジョガム)、希朗台(ヒランデ)、三仙庵(サムソナム)、金仙庵(クムソナム)、薬水庵(ヤクスアム)、国一庵(クギラム)、普賢庵(ポヒョナム)、金剛窟(クムガングル)、吉祥庵(キルサンアム)、孤雲庵(コウナム)、看月庵(カヌォルアム)、清凉寺(チョンニャンサ)などがあります。
2024-03-06
キョンサンナム道コジェ市コジェド
巨済島(コジェド)は韓国で2番目に大きい島で、統営市(トンヨンシ)からは巨済大橋で、釜山市(プサンシ)からは巨加大橋(コガデギョ)で繋がれています。海金剛(ヘグムガン)、外島(ウェド)ボタニア、メミ城(ソン)、巨済捕虜収容所遺跡公園など観光スポットも多いです。ホヤビビンバ、ウニ入りワカメスープなどの郷土料理が有名で、モンドルが敷かれている鶴洞(ハクトン)、汝次(ヨチャ)、望峙(マンチ)、農所(ノンソ)モンドル海水浴場などがあります。
2024-03-04
キョンサンナム道ハドン郡チョンアム面ウォンムクギル60-10
+82-55-883-1155
智異山(チリサン)の河東(ハドン)方面の尾根の麓にある青鶴(チョンハク)洞には、現在30世帯200人余りの住民が住んでいます。青鶴洞には書堂が多く、青鶴洞礼儀作法学校ソンビ書堂では、礼儀作法教育、全人的な教育、漢文教育などのほか、伝統文化体験、農村体験、克己訓練などの体験プログラムも行っています。
2019-12-19
慶尚南道 山清郡 丹城面 白雲路 51番キル
+82-55-970-6421~3
白巖里から渓谷に沿って5キロメートルほど登ると、鬱蒼とした樹木の間に30坪ほどの広々とした「チョムジョン岩(バウィ)」と高さ5メートルほどの滝が壮観をなす「白雲洞(ペグンドン)渓谷」があります。渓谷の6キロメートル近く、岩肌の上だけに水が流れ、大小20ほどに達する滝と沼があります。渓谷の広い岩肌は日差しの水の流れに洗われて、白玉のように眩しく輝いています。その中でも最も有名なのが白雲瀑布と五潭瀑布。また「嶺南第一泉石」という文字が彫られている登天台は水の流れが荒いことで有名である他、最もきれいな自然環境を維持している清浄地域としても広く知られています。春には谷間につつじの花が咲き乱れ、夏には涼しい渓谷に多くの避暑客が訪れる名所となっています。
2020-02-11
慶尚南道 陜川郡 伽倻面 伽倻山路 1502-9
+82-55-930-8000
紅流洞(ホンリュドン)渓谷は、伽倻山(カヤサン)国立公園入口から海印寺(ヘインサ)に至る全長およそ4kmの渓谷で、秋の紅葉が真っ赤に変わり、渓谷の水が深紅に見えるということからつけられた名称です。
渓谷の周囲にある松林の間を流れる清流が、奇岩奇石にぶつかる音は新羅時代末期の文人であった孤雲(コウン)崔致遠(チェ・チウォン=857年~未詳)先生の耳を遠くさせたといい、先生がカッという笠子帽と履物だけを残して、神仙になり消えたという伝説を物語るかのように、籠山亭(ノンサンジョン)や、詩句が刻まれた大きな岩があります。
紅流洞には重要文化財の籠山亭や落花潭(ナッカダム)、噴玉(プノク)瀑布など19の名所があり、特に籠山亭の向かい側には岩刻された崔致遠先生の親筆が刻まれた岩もあり、最も有名な名所となっています。
またこの紅流洞渓谷はは陜川(ハプチョン)八景のうちの第三景色に当たります。